奨学金制度と大学進学

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薬学部の学費は医学部並に高い!?

薬学部への進学の検討をしていますか?

国家試験である薬剤師の受験要件でもある薬学部の卒業。医者や歯医者と同じように薬剤師を目指す場合は6年制の薬学部を卒業することが必要です。薬学部を卒業後の進路としては保険薬局や病院、診療所、製薬企業があり、どこに就職できたとしても最低でも年収400万円前後からスタートし、長期的に見た場合年収1000万円を超えることも珍しくありません。

薬学部の学費例

それでは薬学部を卒業しようと考えた場合、いったいどれだけの学費が必要となるのか計算してみましょう。例として日本の私立大学の薬学部としてトップクラスである慶応義塾大学の学費を紹介します。

慶応義塾大学 薬学部薬学科学費(2016年)

入学金 200,000

在籍基本料 60,000

授業料 1,590,000

施設設備費 290,000

実験演習費 190,000

その他費用 3,350

初年度納付金合計 2,333,350

在学生納付金合計 2,133,250

慶応義塾大学 薬学部薬学科の学費は6年間で12,999,600円。約1300万円。

卒業までの学費は初年度納付金 2,333,350×1年間+在学生納付金合計 2,133,250×5年間 =12,999,600円となり、とても高いことが分かる。それでは医学部の場合はどうだろうか?同じく慶応義塾大学の医学部の学費を計算してみよう。

慶応義塾大学 医学部学費(2016年)

入学金 200,000

在籍基本料 60,000

授業料 3,000,000

施設設備費 340,000

実験演習費 190,000

その他費用 3,350

初年度納付金合計 3,793,350

在学生納付金合計 3,593,250

慶応義塾大学 医学部の学費は6年間で21,759,600円。約2200万円。

卒業までの学費は初年度納付金 3,793,350×1年間+在学生納付金合計 3,593,250×5年間 =21,759,600円となり、薬学部と比べた場合900万円近く高いことがわかる。 このように見た場合、薬学部も十分高い学費であるが、もしかすると奨学金や教育ローンを利用することで卒業することができるかもしれない。

慶応義塾大学の薬学部の学費を奨学金や教育ローンで工面することができるのか?

それでは日本のありとあらゆる制度を利用して薬学部を卒業する手段を模索してみよう。ここで使うのは国の奨学金制度である日本学生支援機構の奨学金、第一種と第二種。国民生活金融公庫の国の教育ローンを使用する。その他、計算に使用する条件は次の通りとする。

・自宅外通学であり、アパートなどに1人暮らし

・親からの仕送り、学費の援助は無し無し。貧乏なので全て自分でなんとかする。

・教育ローンは制度の都合上親が申し込むが、実際の返済は自分で行う。

日本学生支援機構の奨学金利用額、教育ローンの借入額と生活費

第一種奨学金は最大月64,000円。第二種奨学金は最大月160,000円。両方の奨学金を合わせて月224,000円の貸与が可能である。卒業までの6年間では224,000円×12ヶ月×6年=16,128,000円。合計1600万円。国の教育ローンの最大貸付額は350万円であることから奨学金と教育ローンの合計で1950万円工面することができる。慶応義塾大学の薬学部の卒業までの学費は合計1300万円であったことから、生活費に充てることのできる金額は1950万円-1300万円=650万円÷6年÷12ヶ月=9万円。

親からの援助が全くなかったとしても薬学部を卒業することは可能

つまり、毎月の食費や家賃などを9万円以下に抑えれば奨学金と教育ローンだけで薬学部を卒業することができる。もしアルバイトもするのであれば十分ゆとりのある生活が送れるころだろう。しかし問題は返済である。次の条件で実際に毎月返済することになる金額を計算してみよう。

・日本学生支援機構の毎月の返還額は簡易シミュレーターを利用する。

・日本政策金融公庫はホームページ上の返済シミュレーションを利用する。

毎月の返済目安額は106,896円。10万円を超える。

第一種奨学金 20年で返還する場合 月額19,200円

第二種奨学金 20年で返還、金利は最大の3%場合 月額64,896円

国の教育ローン 15年で返済 月額22,800円

合計の返済額は19,200円+64,896円+22,800円=106,896円と10万円を超えてしまいますが、最低でも年収400万円前後で就職することができるため、返済することは十分可能である。

国公立大学の医学部を目指すのが無難である。

例えば東京大学薬学部の卒業までの費用は入学金282,000円+授業料535,800円×6年=3,496,800円。おおよそ350万円となる為、慶應義塾大学と比べると1000万円近く安く卒業することができる。

ねらい目の国公立大学薬学部

東京大学や京都大学、大阪大学の薬学部は偏差値が70を超えることから合格するのは容易ではありません。しかし、徳島大学の薬学部や富山大学の薬学部であれば偏差値60台前半もあれば十分、合格範囲内になります。

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