奨学金制度と大学進学

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私立大学の独自の給付型奨学金について

私立大学は入学金、授業料が高いと言われるが・・・。

私立大学は入学金、授業料が高いと言われるいることから「できることなら国公立大学に進学して欲しい」と考えているご両親も多いと思います。 確かに入学金や授業料といった部分だけを見た場合、国公立大学の方が安く見えると思います。 だからといって、進学候補として私立大学を全く検討しないのはお勧めしません。

実は私立大学には国公立大学には無いような非常に魅力的な給付型奨学金を実施していたり、成績優秀者への学費免除制度が実施していたりするケースがあるからです。 これらに採用された場合、国公立大学に進学するよりも遥かに安い費用で大学を卒業することが可能です。

私立大学の学費は確かに高い

大学授業料推移 公立と私立
出典元  Garbage NEWS.com 60年あまりの大学授業料の推移をグラフ化してみる(2015年)(最新)

Garbageで紹介されている大学授業料の比較になります。
こちらで見ても分かるように国公立大学の授業料と比べて私立大学の授業料は1.3倍近く多いことが分かります。
文部科学省が公開している国立大学と私立大学の授業料等の推移では昭和50年から平成16年までのデータしか載っていませんがこちらでは入学金や検定料はほぼ同じで推移しているが、授業料については1.6倍の開きがあることがわかります。

私立大学の学費例(参考 慶應義塾大学)

例えば日本の数ある私立大学の中で偏差値ランキングトップ3にはまず間違いなく入る慶應義塾大学について紹介します。
慶応義塾大学 学費
慶応義塾大学の学費
出典 慶応義塾大学 学部学費


これを見る限り、確かに文系学部(文・経・法・商)だけを見ても初年度は約130万円(国公立は約80万円)、翌年度以降は約110万円(国公立は約60万円)必要となっている為、国公立大学と比べて1年辺り50万円程度高いです。

「なんだ、やっぱり私立大学の学費は高いじゃないか」確かにこれを見るとやはり私立大学は国公立大学と比べて入学金、授業料が高いという印象を受けます。 しかし、私立大学だからこそ実施できる、慶應義塾大学独自の給付奨学金制度に採用されれば状況は変わります。

私立大学ならではの独自の給付型奨学金制度。慶応義塾大学編

慶應義塾大学「学問のすゝめ奨学金」

入学を強く希望する日本国内(東京都・神奈川県・埼玉県・千 葉県を除く)の高等学校出身者で、人物および学業成績が優秀であるにもかかわらず、経済的理由により本学への 入学に困難を来している受験生に対し、経済支援を行うことを目的とします。 奨学金は年額60万円(ただし医学部は90万円、薬学部薬学科は80万円)で毎年の申請・審査により2年目以降も継続受給が可能です。受給期間は入学年度を含めて4年間(医学部、薬学部薬学科は6年間)となります。 選考については、一般入学試験出願前に申請を受け付け、候補者を決定します。その後、一般入学試験に合格し、入学後に所定の手続を行うことで奨学生として採用されます。
http://www.gakuji.keio.ac.jp/life/shogaku/gakumon.html

慶応義塾大学の学問のすゝめは返済不要な給付型奨学金

この慶応義塾大学が独自に実施ている「学問のすゝめ」という奨学金は、返済が不用な給付型奨学金であり、文系学部であれば年額60万円の給付をしてもらえます。 国公立大学の文系学部の学費とと慶應義塾大学の文系学部の学費の差は1年辺り50万円でしたので、この給付奨学金に採用された場合、国公立大学よりも年間10万円程低い学費で大学に通うことができます。

入学試験出願前に申請可能

しかも大学入学後に申請するのではなく、一般入学試験出願前に申請することができます。つまり、慶應義塾大学に合格できる学力があるのであれば駄目もとで応募してみて、奨学生として採用されなかったのでパス。進学しません。ということが可能です。 これは非常に魅力的な奨学金制度ではないでしょうか?このような私立大学独自の給付型奨学金は色々な大学が実施しているので、進学先を国公立大学だけに絞るのではなく、私立大学も検討した方がお得ですね。

私立大学独自の給付型奨学金に採用される確率を上げるには

私立大学の給付型奨学金は入学試験の成績が上位であればあるほど選ばれやすいです。もちろん家庭の事情なども考慮した上で奨学生としてふさわしいか審査されていますが、成績優秀者でなければいくら家庭に事情があったとしても採用されることはないでしょう。よくも悪くも私立大学は実力主義です。結果を出していなければ認めてもらえません。逆に言えば成績が優秀であればかなりの確率で奨学生として採用されます。

ワンランク下の私立大学に進学?

ここまで来るとすでにお分かりだと思いますが、進学する大学の水準をワンランク落とすだけで奨学生として採用される可能性が確実に高くなります。現在模試などで偏差値60程度ある高校生が、偏差値54前後の大学を受験すれば、入学試験の上位に食い込むことは容易いでしょう。自分の実力のワンランク下の私立大学を受験するだけで成績上位に食い込み、奨学生として採用されるというのは魅力的ではありませんか?

私立大学側からみてもメリットがある。

奨学金目的でワンランク下の大学を受験することは何か悪いことをしているように思えるかもしれません。ですが私立大学側から見た場合、「学費を免除、減免、奨学金の給付といったことをするだけで優秀な学生が来てくれる。」という大きなメリットがあります。もしそのような優秀な学生が将来的に大学院にまで進み、優秀な研究成果を発表したり、企業との研究開発が行われるような出来事の切っ掛けを作ったならば、その私立大学は社会から大きな評価、称賛を浴びることでしょう。つまり受験生と私立大学共にWinWinの関係にあると言えます。

学費の安い国公立大学を志望校として第一に受験するのはとても良いことだと思いますが、奨学生として採用される可能性が高い、実力よりもワンランク下の私立大学も第二希望として受験することを検討しましょう。成績が優秀であれば入学金、授業料といった学費全て免除ということも起こりえます。滑り止めとしてでも、そのような私立大学に合格できていれば余裕を持って第一希望の国公立大学の入学試験に挑めること間違いなしです。

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