奨学金制度と大学進学

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次に応募するのは返済不要の給付型奨学金

日本学生支援機構の奨学金に申し込むことで、大学の進学に伴う諸費用の心配は無くなったと考えて大丈夫です。かといってお金の問題自体は消えていないことから考えることを止めてはいけません。

次はどのようにして将来の返済額を減らしていくか考えましょう。無駄なお金は使わない徹底した節約生活する、空いた時間は極力アルバイトをする。このような方法を取る事で奨学金を節約し、 余った奨学金を貯金しておくというのも1つの手段だと思います。合わせて成績が良かったり、特別何かに取り組んできた実績があるのであれば、返済が必要無い給付型奨学金への応募を検討してみてはいかがでしょうか

返済必要の給付型奨学金とは

日本学生支援機構や都道府県の奨学金のほとんどは将来的には返済が必要な貸与型奨学金です。しかし一部の地方公共団体や公益財団法人では返済不要の給付型奨学金を実施している団体があります。

採用人数に制限があったり、居住地に制限があったり、専攻する学部に制限があったり、面接が必要であったりと、給付型の奨学金は容易に採用されるものではありません。 しかし、その名前の通り、受給した奨学金を返済する必要がないことから、成績が良かったり、特別何かに取り組んできた実績があるのであれば応募してみる価値は十分にあります。

以下、日本学生支援機構 平成25年度奨学金事業による実態調査により情報を抜粋します。

奨学金実施団体
地方公共団体
公益法人
営利法人
個人・その他
奨学金制度数
1319
732
96
76
この内給付制度数
301
437
14
45
給付制度の割合
22%
59%
14%
59%
受給している奨学生の数
30,833人
44,220人
297人
1,952人
給付奨学金の事業金額
3,168,422千円
8,769,955千円
50,972千円
510,378千円
奨学生1人辺り事業額(年)
102,760円
198,325円
171,622円
261,464円

地方公共団体や公益法人、営利法人、個人その他団体が実施している給付奨学金を受給している人は合計で7万7千人を超えており、1人辺りでは年間で平均10万円~26万円もの給付型奨学金を受給していることが分かります。 この給付金額はあくまで平均でなので、高額なものであれば年間80万円もの給付奨学金制度を実施している所もあります。※高額な給付奨学金であればあるほど制限・制約が多い傾向にある。

日本学生支援機構の貸与型奨学金の受給者が130万人を超えていることを考えれば、7万7千人という数字は決して大きな数字ではありません。単純に考えれば20人に1人程度です。 給付型奨学金を実施している団体は当サイトの姉妹サイトである「全国給付奨学金データベース」にて都道府県別に紹介しています。左のメニュー列にリンクを載せています。こちらでも姉妹サイトから給付型奨学金の例を一部取り上げて紹介したいと思います。

地方公共団体 給付型奨学金

地方公共団体の奨学金は○○市教育委員会や△△県教育委員会が実施しています。※都道府県によっては教育委員会という名称を使わず別の名称になっているところもあります。 県の教育委員会の奨学金はほとんどが返済が必要な貸与奨学金である傾向が強いですが、市の教育委員会は給付型奨学金を実施している所がちらほらあります。地方公共団体の給付型奨学金はその市や県に住民票や居住実績が必要であったり、採用人数が数名であることが特徴です。

地方公共団体 給付奨学金例

城陽市教育委員会 (1)学部学生(勉学奨励は2年生以上)又は大学院学生
(2)本人または保護者が京都府城陽市内に在住し、かつ、住民基本台帳に登録されている人。
(3)次のいずれかに該当すること。
(ア)勉学奨励金:学力が特に優秀と認められる人。
(イ)スポーツ奨励金:全国規模のスポーツの競技会において特に優秀な成績を収めた人。
(ウ)芸術奨励金:全国規模のコンクール等において特に優秀な成績を収めた人。
給付額 50万円/年 支給期間 1年

豊田市教育委員会
(1)学部学生
(2)成績優秀であること。
(3)経済的な理由により修学困難であること。
(4)保護者(親権者又は後見人)が申請時に豊田市に1年以上居住していること。
(5)健全で品行方正であること。
給付額 22,500円/月 支給期間 1年

公益法人、営利法人、個人その他 給付型奨学金

民間の団体が行っている奨学金になります。 財団の指定する大学へ進学した人を対象とする。指定した学部へ進学した人を対象とする。指定する業界へ就職する方を対象とするといった民間ならではの条件があります。 制限が多いことから応募をためらうかもしれませんが、採用された場合は月5万円の給付に加えて入学一時金まで給付して頂けるという破格の給付型奨学金を実施している所もあります。

またそもそも自分が応募できるかどうか調べたり、どこを通じて応募を行うのかなど調べなければいけないことが多い為。正直なところすごい手間がかかります。例えば次のような応募方法があります。

・各個人が民間団体のホームページなどから申込み用紙をダウンロードし郵送する奨学金
・在学高校を通じて応募する必要がある奨学金
※高校では地元の奨学金制度しか紹介しないケースが多々有り。自分でも調べる必要有り
・進学先の大学を通じて応募する必要がある奨学金
※進学後、大学の事務局から紹介を受けるケースが大半。進学後に大学の窓口で相談を行う必要有り。また大学のホームページでも紹介してるので進学予定の大学があれば必ずチェック



公益法人、営利法人、個人その他 給付型奨学金例

公益財団法人 電通育英会 大学給付奨学制度
高校予約奨学制度
対象の高校150校に在学している高校3年生で電通育英会の指定する大学(国立大学29校、公立大学9校、私立大学14校)に進学する場合
最長4年間 月6万円の給付、加えて入学一時金として20万円の給付有り。

一般財団法人 ジェイティ奨学財団
北海道大学、東京大学、広島大学など指定する33校の国公立大学に進学する高校生を対象
入学金として30万円の給付、 授業料として年間54万円、加えて卒業するまで月5万円~12万円の奨学金を給付

公益財団法人 コカコーラ教育・環境財団
現在高等学校に在学し、日本国内の国公立大学、私立大学に進学する方を対象
卒業するまで4年間 月1万5千円の奨学金を給付

トヨタ女性技術者育成基金
大学の理系学部に在籍する1年次の女子学生を対象
本基金指定の金融機関から年額60万円の融資を行い、卒業後当基金の指定する会社に入社した場合返済を免除(この場合、実質的には奨学金の給付になる。)
もしくは製造業社で技術者に就いた時は融資金の半額を免除

公益財団法人石橋奨学会
新たに四年制以上の大学に入学を予定する者で、 学術優秀、品行方正および身体強健で、学資の支弁が困難と認められる方を対象
自宅通学の場合 月44,000円、自宅外通学の場合月50,000円の給付
書類選考後は学科試験が福岡で有り、その後面接有り。福岡に向かうことができない人は応募不可

公益財団法人 伊藤謝恩育英財団
現在高等学校の3学年に在学し、満19歳未満の者
当財団指定の国公立大学(31校)へ進学を希望をしている場合
入学一時金として30万円の給付、 卒業するまでの4年間 月60,000円の給付

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