奨学金制度と大学進学

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学資ローンと教育ローンは違うもの?

学資ローンという言葉を聞いたことは無いでしょうか?


受験費用や入学金といった教育資金を銀行にて借りようと調べた時、学資ローンという言葉を見かけたことはありませんか?「教育ローンはよく耳にするんだけど、学資ローンって何だろう?学資ということなので、こちらも受験費用や入学金に使うことができるローンだと思うんだけど・・・。」そんな疑問を抱く方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで学資ローンと教育ローンの違いについて調べてみました。
まず学資ローンという名称で融資を行っている、名古屋銀行と北陸銀行の商品概要はこちらです。

名古屋銀行 生活なんでも応援団 学資ローンより一部抜粋

ご利用いただける方

・前年度の年収が200万円以上で、安定かつ継続した収入がある方
・勤務年数1年以上でかつ、満20歳以上

お使みち・用途

・入学金、授業料、教材費等の学校へ納付する学費
・ 修学社の居住に関わる費用、家賃・保証金敷金等

ご融資金額・学資ローンの返済期間

・10万円以上~500万円以内・7年以内に返済する必要有り


北陸銀行 一括借り入れタイプ 学資ローンより一部抜粋

ご利用いただける方

・高校・予備校、専修学校、高専、短大、大学院などへ入学または在学するご子弟の保護者
・ 収入が安定している、満20歳以上で完済時の年齢が70歳未満の個人の方

お使いみち・用途

・入学金・授業料・下宿代等、入学・在学時の必要費用全般

ご融資金額・学資ローンの返済期間

・10万円以上600万円以内の融資・15年以内に返済する必要有り

名古屋銀行と北陸銀行の学資ローンに違いはない

名古屋銀行と北陸銀行の学資ローン違いをあげるとすれば返済期間がおおよそ倍違う点でしょうか?

名古屋銀行は7年以内に返済する必要があります。少なくとも大学に在学している4年間は仕送りや授業料、住居代など継続して費用が発生している為に学資ローンの返済は難しいと思います。そうなると子供が大学を卒業後、残された3年間で返済しなければいけません。これは少し厳しい期間ではないでしょうか?

加えて言うなれば医学部や薬学部といった6年制の学部に進学していたとすれば、1年間で学資ローンを返済しなければいけません。北陸銀行の学資ローンを選んでいた場合、11年間で返済すれば良い為、「考えていた以上に生活にゆとりができたので前倒しで返済しようかな」、もしくは「まだまだ奨学金の返済などもある為、ゆっくりと返済していこう。何かあった時の為にも、ある程度のお金は貯金として銀行に預けていよう」といった選択が可能です。

教育ローンの商品概要はどのようになっているのでしょうか?

JAバンク 教育ローンより一部抜粋

ご利用いただける方

・前年度年収200万円以上、勤続年数1年以上、20歳以上の社会人

お使いみち・用途

・就学子弟の入学金、授業料、学費およびアパート家賃等教育に関するすべて

ご融資金額・教育ローンの返済期間

・10万円以上500万円以内・13年6月以内に返済する必要有り

中央労働金庫 ろうきん教育ローン(証書貸付型)より一部抜粋

ご利用いただける方

・前年度年収150万円以上、勤続年数1年以上、18歳以上

お使いみち・用途

・入学金・授業料はもちろん、受験料や学用品購入費用、留学費用、 他の金融機関等の教育ローン・奨学金の借換にもご利用

ご融資金額・教育ローンの返済期間

・100万円以内・15年以内に返済する必要有り

学資ローンと比べてみても特に内容は変わりませんね。

この他にもそれぞれのローンの金利や融資方法、担保や保証、手数料といった細かい条件も調べてみましたが、各銀行間でのサービスの違いはあるものの、教育ローン、学資ローンという名称での差はありませんでした。つまり、教育ローンと学資ローンは全く同じものだと考えて良いです。

なぜ学資ローンという名称が使われているのか

同じサービスにも関わらず二つの名前があるのは紛らわしいですよね。どちらかというと教育ローンという名前のほうが一般的に使われていますが、なぜ学資ローンという名称が使われるようになったのでしょうか?実はこの二通りの名前が普及することになった理由のひとつとして「学資保険」というサービスの存在があります。

学資保険とは

子供が0歳時の頃から加入することができる子供への教育資金保険。毎月一定の掛け金を支払い、満期となる18歳にはこれまで支払った掛け金に金利などが加わった満期保険金をもらうことができる。満期保険金は毎月支払う掛け金にもよるが200万円から多いもので400万円ほどとなり、大学の進学費用などに充てられることが多い。

現在では子供が生まれると同時に学資保険に加入する世帯が7割を超えていると言われています。このことから学資保険に加入している世帯を中心に、「学資」という言葉は「大学の進学費用」を指す言葉だというイメージが浸透しました。一部の銀行ではローンの名前を「教育ローン」とせず「学資ローン」とすることで、細かい説明をしなくとも、これは大学進学の費用に充てることができるローンであると伝えることができるのではないか?と考えるところが出てきました。

これが学資ローンと名称が広がった理由のひとつです。確かに、学資保険に加入している世帯から見ると学資ローンという名前のほうが「何に使って良いローンなのか」イメージがすぐに出てきますね。

学生ローンと学資ローンは違うものなので注意

学資ローンと似たようなローンに、学生ローンというものがあります。

教育ローンは最大で1000万円といった高額な借り入れが可能であり、融資は勤労者である親や近親者を対象としています。これに対して学生ローンは最大で50万円といった小額な借り入れであり、融資は学生本人に行われ、返済も学生が責任を負います。

それぞれ細かい条件が異なるため、間違わないようにする必要があります。

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